JAXA、カプセルすべてのパーツ発見 オーストラリア南部の砂漠で

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6日、小惑星リュウグウの試料を持ち帰ったとみられるカプセルのすべてのパーツを発見することに成功したと発表した。同日午前7時半ごろ、オーストラリア南部の砂漠でカプセル本体を回収。その後、付近で大気圏突入の際の高熱から試料を守るヒートシールド(耐熱カバー)も発見した。
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 はやぶさ2のカプセルは直径約40センチ、高さ約20センチの中華鍋のような形をしている。中央部分に試料を収めるサンプルコンテナが入っている本体部分があり、上下を熱の進入を防ぐヒートシールドで覆っている。
 カプセルが秒速12キロという高速で大気圏に入ると、空気が押しつぶされて1万度を超える高温になるが、ヒートシールドの樹脂が溶けることなどによって温度を下げ、カプセル内部を最高で50度程度に抑える仕組みだった。
 宇宙から帰ってきたカプセルは高度10キロ程度でパラシュートを開き、その際、ヒートシールドが分離されることになっていた。このため、カプセル本体とは別の場所に落下したヒートシールドを探索していた。ヒートシールドの回収でどの程度の熱に耐えられたかなどが分かるため、今後の天体から試料を持ち帰る探査などに役立つと考えられる。【永山悦子】

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